【岐阜県・本巣市-旧・一の瀬橋】
岐阜県本巣市の山の中、雑草まみれの橋を見付けました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 岐阜県道79号線沿いにある
 「ハリヨの池」から西に入り
 しばらく走ると橋があります。
 今回の物件はその横に
 あるはずですが・・・

 塀に囲まれた作業場が現れると
 すぐ先にコンクリ橋があります。
 これは現道の「一ノ瀬橋」で、
 昭和51年3
月に完成してます。
 何の変哲も無い景色ですねぇ。
 どこに旧道橋があるの?

 
 それは橋の右側。
 川の上にあるはずのない
 雑草が大量に生えてます。
 それが旧道橋、旧「一ノ瀬橋」です。
 雑草の中に
 金属のパイプが見えますね。
 さすがにこんなのは
 渡るのはムリそう。
 
 渡った先にも駐車スペースがある。
 もちろんこれは旧道の跡ですね。
 このロケーションにぴったりの
 動物の標識がありますね。
 動物が飛び出すよ。
 植物の勢いが良すぎて
 橋の姿が見えず探索終了。
 冬に再挑戦ですね。
[2017年6月現在]
 
 というわけで3月です。
 見事に雑草が枯れてます。
 これなら行けるかも?
 
 横から見てみると…
 ようやく橋の姿が見えた。
 コンクリ橋脚のコンクリ橋です。
 そんなに古くないのかな。
 
 そんなわけなかった。
 親柱に残っていた銘板には、
 「昭和六年四月 」 の文字が…
 昭和ヒトケタだった。
 昭和6年と言えば
 満州事変の起きた年ですね。
 ちなみに現道の一ノ瀬橋は、
 昭和51年に出来てるので、
 旧道橋は45年も使われたわけです。
 
 隣の親柱には
 「いちのせはし」
 
 橋の上雑草が枯れて
 アスファルトが見えてます。
 1車線分の幅しかありませんが、
 昔はこれでも充分だったのでしょう。
 対岸の薮で覆われてるので、
 渡っても向こうへは行けません。
 
 今度は下側を見てみましょう。
 下からの方が橋の形が
 よく分かります。
 T字桁という種類の橋桁です。
 橋脚がアーチ状になってるのが
 時代を感じさせる。
 

 橋脚の足元はさっぱりした感じ。
 この川にはハリヨという
 小魚が住んでるそうです。
 岐阜県と滋賀県でのみ生息してる
 絶滅危惧種 だそうで、
 捕獲は禁止されてます。

 
 橋の真下まで来ました。
 昭和6年製なので、
 それなりに汚れてますが、
 上に比べたらきれいなもの。

[2018年3月現在]

今回の廃橋は、本巣市を通る国道157号と県道79号線を結ぶ道沿いを流れる
明谷川に架かっています。
明谷川は「明谷ハリヨ指定希少野生生物保護区」になっており、
3月から5月は川に入るにも、許可が必要になります。
この廃橋梁が解体もされずに残っているのは、ハリヨ保護の為かもしれません。
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