【国道418号線-武並旧道&廃道】後編
岐阜県で全国区に有名な酷道418号線。その中でも特に有名な八百津区間の東側にも
かつての酷道だった旧道があります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 かつては農村風景の中を走っていた道。
 狭いながら人々の生活を支えて来た道。
 現在は広い新道が出来、
 歴史の中から消えようとしています。
 さて、後編は前回探索時に見られなかった
 廃墟疑惑物件の訪問です。
 それと、この旧道区間の南側にある
 ほんの短い廃道のレポートも見てね。

 今回は旧道の途中からショートカットして
 前回見てこれなかった所を探索です。
 うっかり通り過ぎてしまったけど
 旧道沿いの民家は一体どうなっているのか?
 まずは南側の家から見てみましょう。
 道端に高そうな車が停めてあります。
 なんとなく80年代の車のようです。
 よく見るとタイヤが…無い!
 タイヤがはずされて亀の子状態。
 ひょっとして不法投棄の車?
 それにこの周囲には
 まったく人の気配が有りません。
 
 廃車の隣の建物には
 何だか文字の書いた板が貼ってあります。
 ―無断で立ち入れば罰する―
 みたいな事が書かれてます。
 上の方にも建物が2棟ほどありますが、
 どれも人の気配はありません。
 上に行くための小道もここ数年
 使われていない雰囲気でした。
 例の警告の書かれた板といい、
 ここが廃墟なのは間違いないようです。
 無人だからこそ警告したって事ね。
 2枚目の写真に写っているのは
 どうやら蔵のようです。
 
 先程の廃墟から100mばかり行った所にも
 民家があります。
 ここは1軒だけぽつんと建ってます。
 赤茶けたトタンの屋根ですが、
 藁葺きの屋根ではないようです。
 ここもやはり人は住んでいないようです。
 玄関にはすでに表札はありません。
 廃墟確定。です。
 この2軒の住人は旧道化と共に
 この地を去ったのでしょうか?
 まだそんなに荒れていないのが逆に、
 侘びしさを感じます。
 
 この旧道は残った1軒の民家のために
 廃道化をまぬがれたようです。
 それでも使われてない、大部分の所は
 すっかり荒れ果ててます。
 この写真の場所は2車線分はありそうな幅です。
 昔通った時は全線このくらいだった筈。
 現道を造る際に削られちゃったの?

 それより、ここをもう少し見てみましょう。
 カーブの外側は竹林になっていて、
 斜面を登る様にして山道が続いてます。
 今でも道がはっきりわかるので
 通る人が居るのかもしれません。
 

 この旧道には、
 あちこちに栗が落ちてました。
 “いが”が割れて中身が無いけど、
 人が採ったか?
 獣が食べたか?
 実の殻のかけらが見当たらないので、
 近所の人が栗拾いしたのかもね。
 でも、もう少し早く来ればよかった。
 栗って美味しいもんね〜
 栗ご飯とか、栗まんじゅうとか。

 さて、前回の疑問も解決した所で
 帰るとしましょう。

 
 ああ〜、なんですかこれは!
 前来た時にはなかったのに
 倒木が通せんぼしてます。
 でもよく見ると枝が切ってあります。
 しかもまだ新しめの切り口。
 これって倒れる前に切ったのか、
 倒れてから切ったのか?
 答えによっては、
 この倒木の意味が変わってきますね。
 いずれにせよ通れないのでここで引き返します。
 こんな所でUターンはつらい…

[2004年11月現在]
   
おまけ【国道418号線-武並廃道】
旧道の南側には古い線形が廃道状態で残っています。小ネタレベルの短い道です。
茶字…トパーズのコメント 青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 武並旧道の南にある、ちょっとした廃道。
 おまけのレポートは、
 トパーズちゃんにやってもらいましょう。

 どうもお初にお目にかかります。
 稲荷狐のトパーズといいます。
 私の拙いレポートに
 しばし、おつき合い下さいませ。
 トパーズちゃん…真面目すぎ…( ̄▽ ̄)

 国道の横から落ち葉に埋もれた
 古い道が延びております。
 あぜ道みたいに見えますが
 これが国道418号線の旧道らしいです。
 古い地図には川の東側に
 国道の道筋が描かれています。
 ガードレールの向こう側を流れているのが
 その川です。
 

 こちらの写真の方が
 川の様子がよくわかります。
 ラピスさんが紹介していた旧道に比べて
 こちらの道の方が若干広いようです。
 でも長年車の通行が無いのか、
 すっかり廃道になっています。
 あぜ道として使うには
 贅沢な程の広さです。

 
 用途不明の鉄の枠が放置されています。
 一体何に使う物なんでしょう?
 畑仕事に必要な物なの?
 それとも獣を捕まえる罠ですか?
 まさか狐じゃないですよね〈うД`〉

 トパーズちゃんがへこんじゃったので、
 続きは私がやります。
 でも本当、何でしょうこれ。
 人ひとりくぐれそうな高さがあります。
   
 所々にきれいな緑の草が
 絨毯のようになっていて、
 ちょうどいいアクセントになってます。
 この道は全面落ち葉に埋もれてますね。
 途中にはわき水が出ている所もあって、
 いい感じの里山の風景です。
 ここがいつまで現役の国道だったのか
 わかりませんが、少なくとも10年以上前に
 廃道になったのは確実でしょう。
 

 200m程で現道に合流してお終い。
 ここはわりと普通な感じですね。
 廃道と言っても農作業なんかで
 使われているっぽいです。

 ああっ…もう最後の写真だ。
 お役に立てなくてすみません〈うД`〉


[2004年11月現在]


旧道沿いにたった1軒残った民家が無くなったら、この旧道は完全な廃道になってしまうでしょう。
おまけレポートの廃道は、昭和63年の地図には描かれていました。
その地図には、バイクで走った時の様子が「路面悪く細い道」とメモしてあり、
当時から山の中を通る、酷道だったのが思い出されます。
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