【岐阜県・県道255号線-松田旧道】
岐阜県本巣市を走るマイナー県道ですが、北にあるキャンプ場のおかげでけっこう利用されている道です。
地図上からでもそれとわかる旧道があります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 国道418号線を横切って
 県道255号線は北の上大須ダムを目指します。
 その間にある旧道と廃道の
 探索レポートをここに公開。
 板屋トンネル旧道と違って、
 比較的通りやすく、距離も短い旧道です。

 周辺図はこちら→■周辺図■

 県道から、ちょろっと脇に入るのが旧道。
 旧道としては、ありふれた感じです。
 トンネルは平坦な道で山をくぐって行きますが、
 旧道の方は、ここより登りになります。

 コメントに困るぐらい普通の道です。
 ここの所は…ね。
 

 季節柄、植物の勢いがいいです。
 旧道に入って、すぐにこんなの。
 徐々に道の状態は悪化していきます。

 

 途中に謎の穴が!
 一瞬、廃隧道?って思っちゃうけど、
 それにしては小さいですね

 人一人が入るのがやっとのサイズです。
 わざわざ石や木材でふさいでいますが、
 何のための穴なんでしょう?
 考えられるのは、何かを掘り出した跡かも。
 でも何を?
 珍しい石でも出るんでしょうか。
 そう言えば、ここらの近くでは
 菊花石が採れるそうです。
 石の表面に花の様な模様のある岩石のことです。
 でも天然記念物なので、勝手に採れませんけどね。

 
 どこをどう見ても山道な風景。
 これで県道だったなんて…
 昔は全線こんな具合だったのでしょうか?
 旧道の風景としては、いい感じだけど、
 さすがに車では通りたくないですね。
 

 道端には人々の安全を祈念する
 馬頭観音がいます。
 供えられた花は枯れちゃったけど、
 今でも信仰されているのがわかります。

 

 車しか通らないのか、
 道の真ん中は苔むしています。
 さすが、山の中の旧道は違います。
 バイクなんかでうかつに踏むと
 滑ってこけそうです。

 
 道端におっきな岩が!
 こんなのがころがっています。
 岐阜県全般に言える事ですが、
 ここの地質も崩れやすいようです。
 法面の崖がむき出しの所は特にやばいです。
 いつ大きな岩が落ちてくるのかわかりません。
 
 前日の雨のおかげで路面 が濡れています。
 どうも道端の崖からしみ出て来て
 路面の上を流れています。
 でも、こんな道はハイキング向きですね。
 春や秋なんかに歩くとイイかも。
 
 先程の路面の川は大きな流れになって、
 すっかり道が水びたしです。
 こんな風に水が出るのって、
 山に保水力が無くなっているからでしょうか?
 大雨が降ったら、どうなることやら…

 ここらで一旦、森をでます。
 
 また森の中を走ります。
 右側の林の向こうは渓流が流れています。
 道がまた少し荒れています。
 こういうのは植林された山を通る
 道には、よくある風景ですね。
 
 間もなく現道に合流します。
 ここまで来ると、すっかりきれいな道です。
 まあ、ある意味つまらなくなった?
 
 松田トンネル抗門に到着しました。
 現道のトンネルも何だか
 植物に侵食されつつあります。
 ちなみに、1986年6月完成、全長335m
 設計は中部電力です。
 中部電力がトンネル設計?
 この先にある上大須ダムが中部電力のものなので
 その関係でしょうか?

[2004年7月現在]

旧道としては、よくある山道の風景でした。それにしても、トンネルの設計が中部電力だとは意外でした。
そこで考えてみました。この先の上大須ダム建設の着手が1976年なので、
ダム建設のために造られた、資材搬入のためのトンネルじゃないでしょうか。
トンネル完成まで10年経ってますが、建設のための現地調査とかの分も入れると、計算が合うと思います。
あの危険な旧道は、さすがにダンプやトラックは通れません。
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