【岐阜県・県道40号線-岩坂旧道】
岐阜県谷汲村の山中の峠を、九十九折れで通過する旧道です。
現道時代に通った事のあるこの道は、現在どんな姿なのか?雨の振る中見て来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 岐阜県の谷汲といえば、谷汲山華厳寺があります。
 谷汲さんと言われ慕われている古刹で、
 創建は1200年前の延歴17年です。
 そんな由緒ある地にあるのが
 今回紹介する岩坂旧道です。

 周辺図はこちら→■周辺図■

 谷汲さんの門前町を通り西に向かい
 道の駅を過ぎると間もなく
 県道から分岐する道が見えて来ます。
 旧道は「岩坂トンネル」の
 かなり手前から分かれるので
 旧道の東側からトンネルは見えません。
 旧道は一体どんな寂れた姿をしているのか?
 もう自然に還ちゃってるのか?
 あれ?きれいな道。
 しかも広くて新しい路面。
 旧道ですよね、ここ。
 へたな国道より快適そうです。
 これはハズレなのか?
 

 200mくらい行くと左のカーブあり
 登りが始まります。
 で、いきなり道幅が…
 狭くなってます!
 おいおいってつっこみたくなる程の
 変わり様です。
 今迄の広い道は何だったの?
 すごいムダな事だと思うのは、
 正当な評価ですよね。
 でもこれで旧道らしくなって来ました。

 

 ここは以前通った事があるけど、
 その時のままの風景です。
 旧道落ちして10年程たつので
 すっかり寂れています。
 探索した日は雨模様なので、
 森の中はしっとり濡れています。

 
 ヘアピンカーブを幾つも過ぎ、
 徐々に高度を上げて行きます。
 現在も車の通行があるのか
 そんなに荒れてはいません。
 いいぐあいの旧道ですね。
 

 途中にはこんな看板が。
 幼虫?卵?
 ここ谷汲村は、
 ギフチョウの生息地として知られています。
 ギフチョウとは、アゲハチョウ科の蝶で
 日本特産種であり「春の女神」と言われてます。
 今は季節外れで蝶の姿は見えません。
 「ギフチョウ(幼虫・さなぎ・卵を含む)
 無断採取禁止します」なんて事が書いてあります。
 村で保護されているので、
 勝手に採ってはいけませんね。

 

 なんか林道みたいになって来ました。
 この旧道は大体こんな感じです。
 まったりな雰囲気ですが、
 路面が濡れているだけに
 バイクは少し危なさそう。
 気を付けて行きます。
 

 
 なんて言っているうちに峠に到着。
 仏様と標識以外何にもありませんね。
 しかし、峠には仏様がよく似合います。
 かつての村境だったのでしょうか?
 それにしても、なだらかな峠です。
 ちょっと面白みに欠けます。
 どうせなら、盛大な切り通しだったらいいのに…
 って無理な相談ですね( ̄▽ ̄)
 
 くねくね矢印の裏にはまた看板が…
 ハンターの皆さんに向けての注意看板です。
 危険な所があるって書いてあります。
 ハンターにとって危険な所はどんなんでしょ?
 山の中には危険がいっぱい。
 クマでも出るの?
 いやこの場合クマの方が危なさそうです。
 相手はハンターですし…
 でもこの看板、里山なんかでも見掛けます。
 
 苔まで生えて、いよいよ旧道テイスト満点です。
 なんか現役当時からすると、
 落ちぶれちゃったね。
 しかも、滑りそう。
 旧道落ちしてからは、
 管理が手抜きになってしまったのかな?
 
 カーブの途中にブロックが並んでます。
 勢い余って突っ込まないためね。
 新しめなのがいまいち。

 雨の勢いがちょっと強くなって来たので
 デジカメが心配ですが、かまわず撮影します。
 ここを撮影している時も、
 3ナンバーの高級車が通りました。
 何でトンネルを通らないのかしらね。
 
 薄暗い杉林を抜けると、間もなく旧道は終わり。
 目の前には電光掲示板が見えて来ました。
 写真には写っているけど、
 まったくわかりませんね。
 

 現道の県道に出て来ました。
 ここも少し広くなってます。
 でも、古いアスファルトの路面がひびだらけ。

 行きは左側から入って来たけど、
 出るのは右側からです。
 おかげで戻るとき間違えてしまいました。
 そういえば峠を越えていたっけ。
 それ以前に、地図を見て来たのに…

[2004年9月現在]


とっても走りやすい旧道でした。適度な荒れ具合と寂れ具合です。
旧道マニアには少々、物足りないかもしれません。
旧道化のお陰で、ギフチョウの住む豊かな自然は守られているようです。
道ネタ「旧道」TOPへ…