【岐阜県・県道406号線旧道-久保原隧道周辺図】
岐阜県山岡町と岩村町の境にある短い隧道。大正時代に造られた古い隧道ですが、隧道の目の前には
さらに古い時代の遺物、化石が産出する地層があります。ページの下の方には、採集してきた化石と簡単な解説を載せてあります。
【久保原隧道・化石産地と採集化石】
隧道東側にある、崩落している法面。
そうは見えないけど、この露頭から植物・貝化石が出る。
露頭のシルト層からの出土状態です。
画面真ん中に、二枚貝の化石が顔を出しています。
植物化石と貝化石が一つの母岩に入っている物もあります。
これは硬い凝灰岩で、廃道上にころがっていました。
こちらはもろいシルト岩に付いた木の葉の化石です。
裏側には貝化石が付いています。
 久保原隧道のある地域は、中新世(1800〜1500万年前)には大きな湖でしたが、海水が入り込み内湾となりました。さらに海は広がって行き、隧道のあたりはこの頃に海岸であったと思われます。岩村層群の牧部層と言う物だそうです。
 化石は路上に落ちている石から採集しましたが、化石自体は凝灰岩層から産出するらしいです。 左上の写真の画面の上のあたりに見えている部分がその凝灰岩層です。ただ4mぐらいの高さがあるので、実際にそこまで登っての採集は無理ですが、低い位 置まで下がって来ている所があるので、そこで採集しました。地層自体は大変もろくなっていて、手で簡単に崩す事が出来ます。しかし、調子に乗ってやり過ぎると、崖を崩落させかねないので注意が必要です。
 今までも、化石が採集出来る地域にあるトンネルを見て来ましたが、実際に探しても、なかなか見付けられないものです。今回見付けたのは、まったくの偶然でして、それだけに、拾った石に化石を発見したときは興奮しました。
 今の所、木の葉や二枚貝と巻貝の化石しか見付けていませんが、岩村町ではカニや海老、それにくじら等のほ乳類の化石も出るらしいです。
※作者自身あまり詳しい知識は無いので、化石や地学を扱ったサイトを参考にされる事をお薦めします。
二枚貝の貝殻がくっきりと残っています。
落石の中を探すと、この手の化石が沢山見付かります。
【見終わったらウィンドウをとじて下さい】
検索などでこのページを開いた方は→→道ネタ「隧道」TOPへ…