【愛知県・豊橋鉄道田口線跡-清崎トンネル群】閉塞点へ
愛知県鳳来町から設楽町田口まで繋いだ、豊橋鉄道田口線。
長原前(ながらまえ)駅と田峯(だみね)駅の間にも、3本のトンネルがあります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 2006年に行った時は
 外から見て来ただけだったトンネル。
 今回、闇のベールに隠された
 トンネルの閉塞点を確認すべく、
 2年半ぶりにやって来ました。
 さあ、いったいどんな景色があるのか?

 現在2008年11月最後の日曜日。
 寒いです。
 前回も寒い季節に来て、
 水が冷たそうだからまた今度( ̄▽ ̄)ノ
 なんて言ってたけど、
 結局寒い11月に来てしまいました。

 さて、トンネルは相変わらずですねぇ。
清崎第三隧道

 ひょっとして水が無くなってないかな?
 なんて、ちょっぴり期待したけど・・・
 水没してます。
 以前と変わりないようです。
 ちょっと水深を測ってみよう。
 そこらに落ちてる枝を
 水の中につっこんでみたところ、
 これが思いのほか深い。
 でも大丈夫。
 いざ、閉塞点にレッツゴー。
 
 ジャブジャブジャブ・・・
 …ううっ、冷たい…
 い・いや、痛い。
 あまりに冷たくて、
 足が痛くなってきた(;´Д`)

 もう少しだ、がんばろう。
 
 水没してるのは30mぐらいでしょうか?
 じょじょに浅くなってきて、
 水没ポイント終了。
 これからはちゃんとした地面を歩けます。
 ここまでは、外からでも確認できた所です。
 閉塞点はまだ見えません。
 いったいどんな風になってるのか?
 

 “再上陸”して
 今来た水没路盤を撮影。
 こんな感じですね。

 油断してると、
 頭にポチャッと水滴が当たる。

 
 こんなトコロは誰もこないよね〜
 なんて考えてたら…
 あら? 足跡?
 しかもタイヤの跡?
 これは…自転車??
 なんだぁ、先を越されて・・・
 いや違う、この地面固い。
 泥かと思ったら、
 まるでコンクリートのように固い。
 なんなの?
 

 トンネルはごっつい素堀りです。
 入口付近にはコンクリのアーチがあったのに
 このあたりにはありません。
 右側のコンクリは補修のため?
 それに岩盤の壁に凹みがあった。
 待避坑みたいですね。

 そろそろ閉塞点だろうか?
 前方の闇の中に見えて来たのは・・・

 
 土砂でもコンクリートでもなく…
 えっ? なにこれ?
 鉄骨?
 支保工?
 閉塞点手前に鉄骨やらパイプやらが
 乱雑に組み合わさった
 構造物が出て来ました。
 これは意外。
 いや、予想外?
 
 やはりここが閉塞点でしたね。
 し・か・も
 土砂が詰められてるわけでも、
 コンクリートでフタをされてるでも無い、
 国道のトンネルの壁を
 鉄骨で支えています!
  って、つっかえ棒ですかぁ?
 Σ( ̄□ ̄;)
 
 下からのぞいてみると、
 10mぐらい奥まで続いてる。
 むろん段々狭くなってます。
 鉄骨も複雑な形をしてますね。
 これはジャッキかな?
 ネジで左右に広げて
 つっぱてるようです。

 なんだか落ちてきそうで怖い・・・
 
 こんな細いパイプまで使ってるけど、
 大丈夫なの?
 と、思ったけど
 この板って、壁の型枠じゃないですか?
 ってことは、
 ここの鉄骨やパイプは
 型枠を支えるための物だったのかな。
 
 確かに壁のコンクリートだ。
 板が落ちてる所から、
 コンクリが見えてる。
 地面にもいっぱい
 木材が落ちてます。

 しかし、国道のトンネルの外側に
 こんな空間があったなんてねぇ…
 
 他にはこんな金属製の
 四角い物が落ちてたけど、
 これもトンネル工事のための
 材料だったのでしょうか?
 
 それにしても
 すごい光景が展開されてましたね。
 トンネル建設現場がそのまま残ってる
 みたいな?
 最後に閉塞点から入口を撮影。
 左にカーブしているので、
 閉塞点が外から見えないはずだ。
 では、もう帰りましょうか。
 ・・・また足が痛くなるのね・・・
[2008年11月現在]

ついに清崎トンネル(清崎第三隧道)の閉塞点に行って来ました。
そこには予想だにしない、鉄骨と鉄パイプに支えられた空間でした。
国道トンネルが完成した後も、壁の剛性メンバーとして残されているのかもしれません。
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