愛知県・豊橋鉄道田口線跡-清崎トンネル群】後編
愛知県鳳来町から設楽町田口まで繋いだ、豊橋鉄道田口線。
長原前(ながらまえ)駅と田峯(だみね)駅の間にも、3本のトンネルがあります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 長原前駅側はなかなかに
 楽しめる状態でした。
 途中で引き返したけど・・・
 国道からじゃわからない所が見れたのが、
 大きな収穫でしたね。
 それで、
 南側の田峯駅の方はどんな状態なのでしょう?

 長原前駅から南下するのは、
 第3清崎トンネルの先で断念しました。
 と言う訳で、今度は田峯駅側から
 軌道跡を北上してみます。
 地形図にも道が描いてあるので、
 難なく辿れるかもです。
 国道257号線と420号線が交わる所には
 赤い橋が架かってます。
 それを渡って来ると、
 整備された林道がありますが、
 これが軌道跡です。
 のちに清崎第一隧道と判明
 
 ただし橋の近くの道の一部は、
 軌道跡とは違う場所を通ってます。
 上の写真の整地された所が
 軌道跡と思われる場所です。
 そこから先は軌道跡を利用した道になり、
 幅の広い立派な林道になってます。
 元は狭い道だったらしいけど、
 最近整備されたみたいです。

 ここをさらに歩いて行くと…
 

 林道が山の方に曲がって行く手前が
 通行止めされてます。
 これが田口線の軌道跡です。
 酷い藪になってるから通行止め?
 なんて思ってたら。

大木和田橋梁

 橋だ。
 なるほど、知らずに車で入ったら
 大変な事になりますね。
 確かに通行止めにしなきゃ。
 夏は草で埋もれてそうだし。

 これも「 I(アイ)ビーム橋」です。
 橋の上は渡らずに、
 脇から迂回して行きます。
 
 やはり酷い藪になってます。
 3月の状態でこんななら、
 夏はいったい…
 まあ、夏には来ないことですね。

 山側の斜面は石垣が続いてます。
 北側と違って崖が崩れてるような所は、
 今のところありません。
 
 酷い、と言っても
 歩けない程じゃないです。
 木が生えてたりするけど、
 このぐらいの荒れかたは
 廃道じゃ当たり前のレベルです。
 楽勝かな?
 なんて、たかをくくってたら…
 
 軌道跡が根こそぎ落ちてます。
 途中で通れないらしい事は知ってたけど、
 ここですか? 完全に道がなくなってます。
 どのぐらいの幅が無くなってるのか
 よくわかりません。
 何とか行けるかと思ったけど、無理。
 どうやら岩盤ごと崩落したみたいで、
 斜面がえぐり取られてます。
 これも台風の被害ですか?
 この写真は斜面にへばりついて
 撮ったものです。
 軌道が崩落してるのでここで撤収です。
 
 赤い橋まで戻って来ました。
 それともうひとつ。
 赤い橋が架かってる場所にはその昔
 「寒狭川第2橋梁」がありました。
 現在その痕跡は無いって聞いてたけど、
 念のため周囲を調べてみました。
 国道から川の中を見てたら、
 こんな物が・・・
 これって橋脚の土台だよね?
 なんだ、あるじゃない。橋の跡。
[2006年3月現在]

こちら側は小さな鉄橋ぐらいしか、見るべき物はありませんでした。
田口線跡には、レールや枕木がほとんど残ってませんでしたが、どこかに転売されたのでしょうか?
そう言えばここ田口線は建設予算が足りなくなり、3種類のレールを寄せ集めたそうで、
よく乗る乗客には、レールのサイズの変わり目がわかったと言います。

2008年に清崎の水没トンネルの内部探索をして来ました。
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