【岐阜県・県道72号線廃橋梁-安弘見橋
岐阜県恵那市と中津川市の境に掛かる廃橋梁・安弘見橋。今は草だらけです。
廃橋梁の方には親柱がなくて、正式名が不明なため、現道の橋の名前を使っています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 あらかじめ知っていた訳じゃない、
 偶然見付けた廃橋梁です。
 事前に情報を仕入れた物より、
 小さくてもこんな発見の方が
 ちょっと嬉しいよね。
 今回は橋の側面図も描いてみました。
 写真を見ながら描いたので
 あまり正確じゃ無いけどね。
 橋の周辺図はこちら→■周辺図■


■橋桁の両端は親柱が無いため省略してあります■
 本日は「道活動」ではなく、
 河原で水晶を拾いに行く「石活動」の日です。
 大した収穫は無かったけど、
 その途中に見付けたこれ。
 廃橋梁「安弘見橋」です。
 予想外の収穫です。ラッキー♪
 これはラーメン構造って言う物ですか?
 橋全体がコンクリートで出来てます。
 高欄のデザインも中々個性的。
 橋脚の丸い所と合わせて
 円弧がデザインのテーマみたいです。
 
 東側から見てみましょう。
 枯れ草の海です。
 入れるのこれ?
 でも季節がよかったのか
 何とか橋に入る事が出来ました。
 夏じゃ無理っぽいですね。
 下を流れる川も水は少なめです。
 よく見ると丸い水たまりが所々にあるけど、
 これは、ポットホールという物です。
 石が川の流れによって回転し、
 川底を削って出来た穴です。
 この辺りの川ではけっこう見掛ける物です。
 
 大きな岩がごろごろしていて
 ちょっとした渓谷になってますが、
 いまいち木が邪魔で
 いい写真じゃないですね。
 ここより南には恵那峡と言う景勝地があって、
 そこには奇岩によって作られた
 すごい景色を見る事が出来ます。
 
 あらためて東側を見てみましょう。
 崖崩れの現場の様に見えますが、
 花崗岩の採石場があります。
 岐阜県の中津川市の木曽川一帯は
 新生代に出来た苗木花崗岩が分布してます。
 良質な花崗岩が採れるので、
 こういう採石場がたくさんあります。
 目の前の草むらにも
 切り出された花崗岩が転がっていて、
 ここに来るには
 乗り越えなければなりませんでした。
 
 さて、枯れ草だらけの橋を渡って来ました。
 ガードレールの手前に
 3本の柱が立ってます。
 こんなに厳重だと車は入れませんね。
 ちなみに、目の前の道は県道ではありません。
 県道は左側にちょっとだけ見えてます。
 
 廃橋梁の欄干の先には、
 親柱が立ってますけど、
 実はこれ、隣の現道の橋の物です。
 赤い橋がそれなんですが、
 こんな離れた位置にあるのって
 まぎわらしいですね。
 昭和45年って言えば今から35年前ですが、
 廃橋梁はそれよりもずっと古いんでしょう。
 昭和初期って感じがします。

 [2004年12月現在]

今も残る昭和のコンクリート橋。
取り壊される事も無く、21世紀までその姿をとどめているのは、一体いかなる理由なのか?
人々の格別の想いがこもっているのでしょうか。
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