【国道257号線-川上隧道】
岐阜県下呂市の馬瀬川渓谷の近くに、隧道・ロックシェード・洞門がワンセットになった所があります。
国道257号線と言っても、隧道のある場所は1車線分しかない酷な道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 もしあなたの前に
 高さ制限の標識が現れたら
 こんな隧道が存在するかもしれません。

 周辺図はこちら→■周辺図■

 国道257号線を北上して来ました。
 飛騨萩原から新日和田トンネルを通って
 馬瀬川沿いを走って来たけど、
 道はいきなり細くなって、
 酷道の様相に…さすが3桁国道。
 この辺りは昔の姿をとどめている様です。
 目の前にはコンクリートの構造物が…

■この写真は北側から写したものです。あまりに細い道ゆえに、バイクすら停める所がありません。隧道を通り過ぎてから広い所にバイクを置いて、歩いて引き返して撮影しています。
 
 これは「川上第二隧道」とかいう物です。
 ごっついコンクリート造りで、
 隧道と言うより洞門みたいです。
 横に縦長の窓が開いているのが
 なおのこと洞門風に見えます。
 昭和8年建設だそうで、けっこう古い物です。
 でも70年以上経っているとは思えない程
 きれいですね。
 向こうには、ロックシェードが見えてます。
 
 ロックシェードは、まあ普通ですね。
 こんな所に思い出した様に
 高さ制限の標識が立ってます。
 そう言えば、ここに来る前にも
 やけに遠い所にこの標識があった。
 「なるほど。3.6mの高さか。」
 ってな事を考えながら走っていったけど、
 進めど進めど隧道に着きません。
 なんであんなに離れているの?

 ひょっとして、
 道が狭くなって引き返せなくなる前に、
 背の高い車をUターンさせるためなの?
 
 ロックシェード内はちょっと広くなってます。
 すれ違いのためのスペースなの?
 なんとなくほこりっぽい場所です。
 前方に次の隧道が見えます。
 「川上第一隧道」ですね。
 なんて考えていると…
 

 後ろから車が来たので、
 脇にどいてやり過ごします。
 すると前から別の車が来ました。
 こんな酷道では、すれ違いは無理です!
 どうするの一体?
 あ。バックしてきた。
 おっと、私も下がらなきゃ危ないです。
 その前に、この隧道についても一言。
 素堀りですねえ。
 何か沢山のボルトで固定されてます。
 さて、先程の車はと言えば、
 ロックシェードの中まで下がって来ました。
 やはりロックシェードの中で離合する様です。

 
 2台の車は無事すれ違って行きました。
 見るからに通行量が少なそうな道ですが、
 なかなかどーして、けっこう車が通ります。
 ここで撮影している最中にもダンプが通って、
 慌てて路外に退避。
 油断なりません。
 あれ?ここって大型車通れたっけ?
 
 隧道とロックシェードはくっついてます。
 でもってこれが接続部分です。
 雑然とした雰囲気ですねえ。
 ロックシェード部分は後付けなんでしょうか。
 それにしても、もうちょっとスマートに
 造れなかったのかしらね。
 しかもロックシェード建設後に
 隧道内にコンクリートを吹き付けたみたいです。
 鉄骨にまでコンクリがはみ出してます。
 

 南側からの様子です。
 こちら側から見ると、

 縦長な隧道だと言うのがよくわかります。
 3.6mってのは、
 ロックシェードに対する高さ制限みたいですね。
 写真じゃよくわからないけど、
 補助標識に国道257号線って書いてあります。
 普通書かないでしょ、そんな所に国道名は。
 この隧道は山の出っ張りに
 穴を開けて造られた、まさしく「隧道」です。
 
[2004年11月現在]


あっと言う間に通り過ぎてしまう、短い物件ですが、中々楽しめる隧道でした。
しかし、こんな物が必要になる程、ここは落石の危険があるのでしょうか?
そう言えば「落石注意」の看板がありましたね。
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