【長野県・飯田市-川合橋】
長野県飯田市の国道152号線は、中央構造線の上を走っています。
その国道と対岸の集落を結ぶ吊り橋を見て来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 ここも事前に地図で調べて
 探し出したトコロです。
 何か凄いとこのあるネタじゃないけど
 けっこう楽しめる橋でした。
 ではレポートをどうぞ。

 関連する周辺図はこちら→■周辺図■

 国道152号線を北上して来ると
 怪しい場所発見。
 地図を見るとだいたいこの辺です。
 熊野神社ってのがあって、
 その近くに架かってるのですが、
 この脇道なのかな?
 怪しいです。
 それにやけに目立つ看板が・・・
 
 赤い文字で毒々しいんだけど…
 熊野神社?
 ここですね。
 なんか、気の出る神社とか、
 出合の神社なんて書いてある。
 それに、中央構造線神社??
 なぜに中央構造線が?
 謎が深まりつつありますが、
 取り敢えず吊り橋へ行きましょう。
 
 道をそのまま下って行くと
 神社へ行ってしまいます。
 さらに下に行く脇道がありました。
 その道は斜面を回り込んで
 川まで下りていきます。
 なかなか橋が見えてこないけど、
 あった、ありました。
 あと少しですね。
 
 思った以上に広い河原ですね。
 そこに架かるピンク?の橋、
 これが川合橋です。
 橋には銘板とかの
 名前が分かる物はありませんが、
 さっきの“目立つ看板”の近くにある
 地元の有志が立てた看板に
 名前が書いてありました。
 他にも面白い事が書いてありましたが
 それは後の解説で。
 

 今来た所を振り返ってみたトコロ。
 道からいきなり「橋」にならないで、
 その前に桟橋があります。
 しかも直角(に近い)コーナー。
 ああ、そう言えば
 この近くの清水橋もこんな風でしたね。
 主塔が無いのもそっくり。

 
 長さが60m以上あるそうだけど、
 すごく長く見えます。
 それに、河原で何かの工事をしてます。
 少し離れた所で、重機が作業してます。
 

 ピンク色に塗ってあると思ったけど、
 赤い色が剥げたみたいですね。
 ピンクと言うよりサビみたいですが…
 ちょっと心配したけど、
 まあ、大丈夫そうです。
 昭和25年に出来た木造橋が
 平成3年に造り直されたのがこの橋です。

 
 平成生まれだけあって、
 実に近代的。
 そう言えばさっきの看板に、
 「遠山川が満杯で流れるとき、
 このつり橋を渡ると自然の大きさを…」
 なんて書いてあった。
 マジっすか?
 増水してる時に渡るって…
 なんて命知らずな…
 
 さて、そろそろ対岸です。
 こっちにはちゃんと主塔があります。
 「片タワー型」の吊り橋です。
 おおっ! が満開ですよ。
 背景の山には川合の集落が見えます。
 日本の原風景。みたいな。
 
 青空をバックに
 と吊り橋。
 絵になる風景です。
 橋が赤色なのはこれが狙いなのかな?
 春にピンクの花が咲いても、
 秋に赤く紅葉しても、
 まったく違和感無くキマリます。
 
 視点を変えて
 春越しの川合橋を…
 
 アンカレージは地面に埋ってます。
 ここも花で彩られてる。
 いや〜、春に来てよかったなぁ。
 
 では、お花見もした事だし、
 もう帰りましょうか。


 いやいや、吊り橋のレポートだった。
 あやうく目的を忘れる所でしたよ。
 平成3年製だけあって、
 何となく工業製品っぽい。
 これはこれで良いのですがね。
 
 最後に気になる気の出る神社を。
 この辺りは「霜月まつり」と言うので
 有名だそうな。
 今日は誰も居なくて静かです。
 奥の建物の中をのぞくと、
 何やらご大層な御幣があった。
 お祭りに使うものみたいです。

[2011年4月現在]


川合橋は、長野県と静岡県との県境にある、遠山郷の川合集落にあります。
遠山郷は日本三大秘境のひとつと言われ、縄文時代から人の生活のある場所でした。
川合集落からも、縄文・弥生時代の土器が発掘されました。
その川合集落と、対岸の国道152号線を徒歩で結ぶ為に架けられたのが川合橋です。
昭和25年12月1日に木造の吊り橋として造られたものが、
平成3年7月28日に、鋼製吊り橋に架け替えられました。全長65m、幅1.25mです。
「霜月まつり」は古来より伝わる祭りで、
「湯立て」や「面(おもて)」と言う神事が行なわれます。
「湯立て」とは、全国の神々に湯を捧げてもてなすのだとされています。
この、神様をお風呂に入れてあげようってお祭りが、
有名な宮崎アニメの「千と千尋の神隠し」のアイデアの元になったそうです。

遠山郷は中央構造線が河川に浸食されて出来た谷にあります。
中央構造線上には重要な聖地が多く有り、
大地のエネルギーが流れる「龍脈」だと考えられています。
「龍脈」には大地のエネルギーである「気」が流れており、
ここの熊野神社も、そんな「気」が発する所なのかもしれません。

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