【岐阜県・恵那市-笠置河合の吊り橋】
岐阜県恵那市の何でも無い県道脇に、まさかの吊り橋発見!
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 何度も通ったはずなのに…
 吊り橋がないものかと
 気を付けて川を見ていたのに…
 空中写真で怪しい橋があったので、
 グーグルのストリートビューで見たら、
 なんか、吊り橋っぽいモノがちらっと…

 場所は恵那市笠置町河合を通る
 県道68号線沿いの川の上です。
 中野方川と言う川で、
 木曽川に合流してます。
 橋から少し離れた所にバイクを置いて
 川の方を見ると・・・
 あった! 間違いなく吊り橋だ。
 な〜んで今までこれに
 気が付かなかったんだろう?
 
 対岸に耕作地があるので、
 集落からそこに渡るための橋でしょう。
 集落専用吊り橋って訳です。
 県道から橋までは、
 道…と言うよりスロープを下りて来ます。
 見た所、廃物件じゃなさそうです。
 

 主塔は低くて
 2mぐらいでしょうか?
 少し離れた所から撮影しよとすると、
 坂のためにカメラの位置が主塔の上になる。
 なのでこのような写真を撮る為に、
 しゃがんで撮ってます。
 しかも木陰のために暗いしね…
 左に看板があるけど、
 キケンだから渡るな的な事が書いてあった。

 
 主塔の先に橋台が突き出してて
 橋桁は4mぐらい先にあります。
 しかも木造の橋桁です。
 上に並ぶ板も
 乾燥しきってボロボロでいい感じです。
 その割に、橋桁は垂れ下がってなくて
 ビシッと真っすぐになってます。
 でも歩くと揺れます。
 思った以上に揺れます。
 
 そうそう、主塔の前が坂って言うのは
 こんな状態です。
 壁のように見えますが
 一応普通に歩けます。
 

 ついでに主塔のパーツも見てみよう。
 主塔にケーブルを載せる部品
 「サドル」です。
 案外小さな部品です。
 きっと町工場で組み立てて
 ここに持って来たんだろうなぁ。
 なんて想像してしまいます。

 

 床板は古民家の板塀のような趣です。
 横向きにたくさん並べられた板が
 「そろばん板」の吊り橋みたい。
 その下には「敷線」まであります。
 こういう敷線のある吊り橋が
 揺れやすいように思います。

 

 いかにも古そうな雰囲気なのに、
 ハンガーケーブルが
 見た事も無い部品を使ってる。
 金属の板を90度ひねり
 そこにローラーを付けて
 ケーブルを引っ掛けてます。
 かと思えば、
 床板が針金でくくり付けてあったり
 いいかげんな感じが・・・
 大丈夫なの?これ??

 
 で、橋の上から見る景色は
 中々よいですよ。
 穏やかな田園風景です。
 河原には花崗岩の岩が
 ゴロゴロ転がってます。
 右側の川と山の間に見える斜めの線が
 県道68号線です。
 
 揺れる以外特に危険な事も無く
 対岸まで渡り切りました。
 こっちには御丁寧にも
 A型バリケードで塞いであります。
 
 主塔の下のコンクリの所に、
 ひびがたくさんあると思ったら、
 敷線を固定する為の
 コンクリートブロックだった。
 大雑把に造られた橋かと思いきや
 きっちりと設計されて造った訳です。
 それにしても
 “はりがね”補修とのギャップが
 ハンパないですね。
 
 こちらからの方が
 全体がきれいに見えますね。
 11月上旬ながら、
 すでに山が色付き始めてます。
 こんな景色の中には
 吊り橋がよく似合います。

[2012年11月現在]

中野方川に架かる小さな吊り橋。
今では道路も整備されて、耕作地まで車で入れるのですが、
かつては、県道側の集落の人達が、この橋を渡って農作業に行っていた事でしょう。
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