【岐阜県・東白川村-神矢橋】
岐阜県東白川村で見付けた、小さなランガー橋。通り過ぎようとしたら、ある物が目に付いて…
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 県道62号線を走っていて
 白川町から東白川村に入って間もなくの所に
 解体されてる建物があった。
 これは以前見た事のある
 二等辺三角形の形をした変な建物だ。
 壊されちゃうの?
 近くでよく見ようと、引き返す途中に
 今回レポートする橋が・・・
 橋はこんな場所にあります→■周辺図■

 こんな、赤い橋ですね。
 ランガー橋といわれる種類です。
 別に珍しくもありませんね。
 まあ、ちょっと狭いって事くらい?
 じゃあ、スルーしちゃいましょ・・・

 ちょっと待ったァ!
 橋の上にくっついてるのは
 もしかして“あれ” なの?
 前言撤回。ちゃんと見て行きましょう。
 
 しかもこんな看板まで♪
 「2t車以上御遠慮願います。」
 なんてキャパシティの低い橋でしょう。
 いや、問題なのは橋の幅かも?
 轍が橋の幅いっぱいですよ。
 
 では、神矢橋本体を見てみましょう。
 幅が狭いので、アーチが高く見えます。
 ちょっと大きな車で渡ろうもんなら、
 すごいプレッシャーになりそう。

 そして、橋の上には“あれ”が。
 橋の規模の割には大きくて
 かな〜り目立ってます。
 
 これです。
 「神矢橋」の扁額。
 堂々たる書体で、なんとも立派な。
 こういうのは、ちょっと見ないですよね。
 特にこんな小さな橋では。

 それにしても“神の矢”なんて、
 大層な名前です。
 近くの「五加神社」の、
 白羽が流れに逆らって川の上流にのぼっていった
 と言う由来から付いた名前だそうです。
 
 橋の事もちょっと調べてみました。
 明治時代にはここに、
 吊り橋が架かってたそうです。
 今の橋は昭和36年に出来ました。
 橋長39.6m、幅2m。
 2mって・・・
 3ナンバーの乗用車でギリギリの幅だ。
 でも心配無用。
 東側に、もう少し広い橋があります。
 
 振り返ってみました。
 向うに、いま通って来た村道が見えます。
 この道は県道の旧道かも?
 
 橋のたもとにお地蔵様。
 何でもナイ景色だけど、ここ東白川村では、
 明治時代の廃仏毀釈のおかげで、
 お寺や仏像がすべて無くなったと言います。
 今でも東白川村にはお寺が無いそうな。

 このお地蔵様は新しいものなんでしょうか?
 それとも、民間信仰の“もの”だと言うので、
 破壊をまぬがれたのでしょうか?
 
 最後に河原から橋を見て、
 レポートのシメとしましょう。
 流石に綺麗な水の流れです。
 ここでも川の中に釣り人が立ってます。
 鮎釣りでしょうか?
[2007年7月現在]

 ちなみに現在この橋は、
 自動車とバイクの通行は禁止です。
 道の真ん中にポールが立ってます。

「神矢橋」を見た後に、例の“二等辺三角形の形をした建物”も見て来ました。
でも、ご覧の有り様。
以前ネット上で見た事があるのですが、どこかの大学の学生寮だったそうです。
しかし、ずっと放置されていたらしく、廃墟状態だったみたいです。
それがついに解体されてしまいました。
2006年4月に中津川市の廃墟で起った、女子中学生が殺害されるという事件以降、
現在岐阜県では、次々に廃墟が取り壊されています。

でもこの建物、 どう見ても宗教関係の施設に見えた。変なマークが描いてあったし・・・


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