【静岡県・天龍水窪-伊老沢の吊り橋】
静岡県浜松市天竜区水窪山住の林道脇に架かる、古い木造吊り橋。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 飯田線の向市場駅の横を通る
 県道389号線を東に向かい
 峠を越えた先の取水堰から
 林道に入ると1.5kmぐらいで
 現地に着きます。

 林道は舗装されていて
 楽に走れます。
 しばらく走ると
 広場のある場所に出ます。
 この先にはゲートがあり、
 車はここまでとなります。
 さて、吊り橋は
 白い看板の左側にあります。
 
 薮の向うをのぞいてみれば、
 木と鉄の主塔があります。
 橋桁も古くて怪しい状態に…
 これは…当たりですね。
 ここから見ると薮が酷くて
 行けないように思えますが、
 ちゃんと道があります。
 
 左に回ると、
 雑草がありません。
 しかも、
 さらにイイ景色が!
 
 苔むした板が素敵♪
 緑に埋もれた感じが
 素晴らしいです。
 足を乗せると
 割れそうな感じがします。
 実際へこみますよ。
 

 歩くとぎしぎしと
 板がきしみます。
 下に角材のある部分を歩かないと、
 踏み抜いてしまいそうです。

 
 それに、凄い揺れます。
 上下左右に揺れます。
 3mぐらい歩いたら
 立ち止まって
 揺れがおさまるのを待ちます。
 途中にこんな物があった。
 ロープとかが結ばれた棒が
 倒れないように
 左右を連結してあるのかも?
 

 その下にこんな物があった。
 「路肩注意 気田営林署」
 林道で使われてた
 標識でしょうか。

 
 メインケーブルと
 ハンガーケーブルですが、
 ぞんざいに
 巻き付けてあるだけですね。
 ケーブル以外にも
 ロープがあります。
 これは手すり代わりなのかな?
 
 板を2枚並べてありますが、
 隙間が大きくて、
 下がよく見えます。
 板も限界が近そうで、
 足を乗せられません。
 
 対岸の主塔も
 向うと同じで、
 金属の主塔を
 木材で補強しています。
 それに、橋桁が傾いてるので
 注意して歩きます。
 
 アンカレージは、
 地面に埋まってます。
 その上に石が載せてあるのは
 何のため?
 重しなんだろうか?
 クリップと言うケーブルを
 固定するパーツが少ないけど、
 ずれたりしないものなの?
 
 主塔の下には、
 コンクリなど使わず、
 石を積んで
 橋台を作ってますよ。
 全てがこの景色に合ってる。
 
 床板や吊り桁の下に
 敷線というケーブルがありました。
 そこに角材が並べられていた
 わけです。
 これなら安心に思えますが、
 角材はみんなボロボロなので
 油断なりません。
 
 林道側の主塔です。
 揺れが酷くて、
 振り返って撮影できなかったので
 戻る時に写しました。
 何か色々傾いてますよ…
 
 下からみた景色が
 また素晴らしかったです。
 あんなに揺れて危ない橋なのに
 何という静かな景色でしょう。
 
 真下から見たところ。
 張り出した枝が
 完璧なバランスだ。
 
 林道からも見えます。
 これだけ木が多くても
 葉っぱに埋もれはしません。
 ただ、このままだと
 後何年渡れるのか心配です。

[2017年7月現在]

伊老沢を渡る吊り橋で、登山道の一部であるようですが、林業用の橋かもしれません。
主塔は金属製で、木材で補強されていましたが、
金属の部分は、細い林鉄用のレールが使われていました。
水窪には森林鉄道が通っていたので、そこのレールが再利用されたのでしょう。
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