【愛知県・名古屋市港区-稲永公園人道橋】
名古屋市港区野跡の臨海公園に架かる、ちょっと変わった橋。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 テレビを見ていた時、
 とある番組で映っていた橋です。
 面白い形をしてたので
 探し出して見て来ました。

 橋のある場所は庄内川の河口、
 あおなみ線の野跡駅の北側にある、
 稲永(いなえ)公園の中です。
 庄内川の堤防道路の上に架かってる
 歩行者用の橋です。
 いわゆる歩道橋なわけです。
 
 ちょっと南国のような雰囲気。
 カメラのアングルのせいで
 長〜く見えてます。
 橋桁の右端に何か書いてあるのは
 「塗装記録表」というものです。
 2009年に塗り直したようです。
 11年経っても真っ白。
 
 ちゃんと親柱もあります。
 「平成三年三月竣工」
 おや?上の塗装記録表の横には
 銘板も付いていて、
 そちらは1990年3月となってます。
 1990年は平成2年なので
 1年の差は何でしょう?
 誤表記なのかな?
 
 出来てから30年以上経ってるので
 コンクリの表面も荒れてますね。
 こちらの銘板は・・・
 絵が描いてありますね。
 これはカモメ?
 目の前に藤前干潟があるので
 そのイメージなのでしょう。
 
 普通の歩道橋とは違い、
 人道橋なので
 スロープになってます。
 高欄は窓が並んだデザインで、
 この高欄で橋桁を支えてます。
 
 真ん中はへこんでて
 デザインが工夫されてますが、
 これで大丈夫?
 ここだけ構造的に弱そうに見えますが、
 大丈夫なんですね。
 それはまた後で…

 窓には斜めの棒がはまっていて
 オシャレ。
 これは子供が落ちたりしないため
 でしょうか。
 

 へこんだ部分の高欄は
 金属製の柵です。
 こちらも斜めでオシャレ。

 
 橋を渡った先には
 稲永スポーツセンターがあります。
 
 こちらの銘板には
 「稲永公園」
 下は道路なので
 川や谷の名前はありません。
 
 今度は横から見てみましょう。
 翼を広げたような姿です。
 ちょうどへこんだ部分の
 下がふくらんでて
 橋脚のようになってます。
 ここで全体の重さを
 支えてるわけですね。
 
 近くにやって来ました。
 この橋はコンクリじゃなくて
 オール金属の橋です。
 高欄の薄い部分の下は、
 こんなにゴツイので、
 強度的に問題無しです。
 
 重い橋を支えるために
 分厚いパーツになってます。
 平面支承という部品に載ってます。
 ここが重心になって
 バランスを取ってる、
 ヤジロベーのような橋なんですね。

 [2019年10月現在]

橋桁に付けられた銘板によると、
名前は「稲永公園人道橋」。1990年3月と記されています。
名古屋市農政緑地局。制作:石川島播磨重工業株式会社。
変わった形の橋で、ラーメン橋と言う種類です。
公園の西側の海には、有名な藤前干潟がありますが、
海岸には、「徳永スリップ」と言われる戦争遺跡もあります。
水上飛行機を海に下ろす時に使う、スロープ状の構造物です。
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