【愛知県・県道33号線-育林橋廃道】
2ケタ番号の主要地方道ながら、今も狭い場所が残る県道です。
今回のレポートの場所は、設楽町の山の中にある廃道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 たまには愛知県の県道を
 走ってみようと思い
 豊田市足助から設楽町の田口まで
 横断してきました。
 その途中に、偶然見付けた廃道です。

 まずは地図で位置を確認→■周辺図■

 足助の国道153号線から県道33号線に入り
 東に向って走ってると
 設楽町に「きららの里」と言う
 野外施設があります。
 そこを過ぎて道が北に曲がると
 今回の廃道はすぐです。
 これですね。
 よくある、切り通しの横の廃道です。
 真ん中の標識の右側の隙間が“それ”です。

 ちなみに 「きららの里」は
 ウチのきららちゃんとは関係ありません。
 当たり前か。
周辺図番号【1】

 廃って…
 じゃなくて、入ってすぐに倒木の御出迎え。
 簡単に越えられそうだけど、
 これがなかなか手強い。
 しかも、前は大量の切り株が・・・
 これは無理。
 強引に突破出来なくないけど、
 こんな短い廃道にそこまでしなくても…

 でもまあ、反対側から見てみましょう。
 
 反対側から切り株地帯に近付くと、
 大きな切り株が道いっぱいにあって、
 まったく通れない状態なのがわかります。
 なんでこんな場所に大量にあるの?
 って思ったけど、
 どこからか運び込んだ物かも?
 この写真はその切り株地帯の抜けた所から。
 右端に写ってるのが
 例の切り株の一部です。
 
 ガードレールがあって
 お終い。
周辺図番号【2】

 少し離れた所に
 似たような廃道がもうひとつあります。
 標識の位置が同じ( ̄▽ ̄)

 こっちは普通に入れそう。
 
 廃道に入ってすぐにこんな状態に…
 アスファルトがなんとも細い。
 半分以上は左側の崖からの土砂のせいで、
 右側は削り取られてます。
 でも、道の下に崖があるわけじゃないし、
 どんな理由で道が無くなってるの?

 あら? でもこの道の外側の所って、
 坂になってる…
 

 その坂の部分は、
 ずっと下まで続いていって・・・
 ああ、林道なんだ。
 この林道のおかげで、廃道の路面が
 半分削られたようです。
 で、林道をたどってみると、
 前方右側の植林された所まで
 延びているみたいです。

 それにしても、ここからの眺めは素晴らしい。

 
 そう言えば、ガードレールが無いけど、
 林道工事の際に取られたのだろうか?
 ここも目の前のカーブを曲がればお終い。
 画面右側に「育林橋」が見えてます。
 

 あ。なんか面白いものがある。
 この崖、しましま模様になってる。
 これは珍しい。 かも?
 たとえて言うなら、
 バームクーヘンの縞模様みたいな?

 
 木目のようにも見えますね。
 白い部分は少し荒い砂のようで、
 シルトとか言う物みたいです。
 茶色の部分は鉄分かな?
 水の中で交互に堆積したのですね。
 それで、不思議な事に、
 崩れてる土砂の中に花崗岩が沢山あります。
 しましまの崖には石が入って無いのに、
 どこから来たのでしょう。
 さっきの切り株と同じく、
 違う場所から持ち込まれたのかも?
 
 で、ガードレールに突き当たって
 廃道はお終い。
 今回のレポートのハイライトもお終い。
 え?どこがですって?
 私的には、バームクーヘンの崖が
 キモだったんだけど。
 好きなのよ、ああいうのが。

 でも、まだまだ廃道は続きます。
 奥に見えるガードレールも怪しい。
 あそこに道が続いてる?
周辺図番号【3】

 続いてました、廃道。
 しっかりアスファルトが残ってます。
 ちょいとカーブしてEND。
周辺図番号【4】

 短い廃道から出ると、
 すぐに次の廃道があります。
 右の橋が、現道の「育林橋」。
 左には今回最長の線形改良廃道が、
 橋の西側を大きく回り込んで行きます。
 「育林橋」は平成12年2月竣工なので、
 この道は廃道歴7年って事になりますね。

 あ〜… “育林”ってどう言う意味なのかな?
 林を育てるってコト?
 さっき見た植林と関係がある?
 
 チェーンゲートがそれっぽい。
 ピンクのテープが結界みたい。
 国土調査かな?
 廃道後7年にしてはきれいです。

 今頃気が付いたけど、
 電線が無いね、ここ。
 
 カーブを曲がると再び現道に向います。
 カーブの外側の、少し離れた所に
 砂防ダムがあった。
 ―と言うトコロぐらいしか
 他と違うとこが無いのですが…
 だからレポートのメインには
 ならないのですが…
 
 え〜〜… まあ、終わりですね。

 あ。
 ここのチェーンゲートには
 なんか看板がぶらさがってる。
 
 前にまわってみたけど、
 なんだこりゃ?全然見えません。
 拡大してみよう。

  通行止
  ここから先は事業実行中
  のため危険ですから一般
  の通行を禁□□□□

 “事業実行中”って、何かありましたかね?
 廃道以外何もなかったけど。
 こんな読めない看板意味無いし、
 それに、文章を区切る場所が間違ってるしぃ。
周辺図番号【5】

 と言う訳で、これでここの廃道は終わり。
 と思ったけど、
 まだ先に続いてる気配が…
 県道を横切って、目の前の薮を覗くと、
 アスファルトが!
 やっぱりありました、廃道。
 今まででいちばん廃道らしいです。
 現道とは50cmぐらいの段差があるので、
 小さな斜面を降りねばなりません。
 
 軽く薮漕ぎをして、すぐに現道に出ます。
 ここも段差があります。
 しかも激薮だ。
 突破しても意味が無いので、
 引き返して、今回の廃道探索はお終い。

 ここにも植林された山がありますね。
 あれが「育林」ってこと?
 どうもそのようです。
 さっきの“事業実行中”の“事業”って
 育林事業の事なんでしょう。

[2007年8月現在]

「育林」とは、植林などで森林を育てる事のようです。
育林技術には、地ごしらえ・植栽・踏み起こし・下刈り・木起し・つる切り・除伐・枝打ち・間伐があります。橋の横の廃道には、間伐などの作業のために、トラックが入って来たりするので、関係者以外立ち入りを制限しているのでしょう。
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