【岐阜県・県道94号線-古津廃道】
岐阜県岐阜市長良古津を通る県道の隧道には、崖に張り付く廃道があります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 長良川沿いを通る
 県道94号線には
 短い隧道があります。
 しかも古い地形図には
 描かれてません。
 「あれ」がある予感。

 岐阜市の中心部に近いからか
 こんな道でも結構車が通る。
 この道は、明治時代の
 地形図にも描かれてます。
 目の前の隧道は
 もっと後に出来た物です。
 この横に旧道があるはず。
 

 とはいえ、隧道の横には
 道があるようには見えないし、
 旧道分岐もありません。
 しかし、近付いてみると
 崩れた石が積もってるのが
 見えました。
 あそこは平らになってる所で、
 旧道の確率が高いです。

 
 崖が崩落していて、
 路面らしい所が
 落石で埋まってますよ。
 道幅は狭いので、
 油断してると
 川に落ちそうです。
 
 落石を越えれば
 まだ先に道らしき
 広場が続いてます。
 でも、ガードレールや
 縁石といった、
 道路らしい物はありません。
 
 ここらで道が
 カーブしてる所です。
 あ!電柱が立ってる!
 しかも、崖の一部が残っていて
 ここが切り通しになってるのが
 分かります。
 やはり旧道で間違いありません。
 
 電柱の向うには
 何やら石柱があります。
 これは石碑のようです。
 道路関係の石碑なんでしょうか?
 
 4面に文字が彫ってありますが、
 川の方の2面は
 転落の危険があるので
 見れませんが
 「常夜灯」の文字が…
 岐阜市内の薬屋が
 寄進した物らしいです。
 
 電柱の横を通り過ぎたら
 決定的証拠があった。
 コンクリの車止めですよ。
 1車線分の幅ですが、
 落ち葉で埋もれていて
 舗装されてるのかは
 分かりませんせした。
 
 少し進んで
 振り返ってみた。
 あの短い隧道の横に
 こんな旧道があるなんて
 誰も気が付かないよね?
 
 あと少しで現道に出ます。
 右側に見えてる赤いのは
 隧道の前にある
 ロックシェードです。
 
 視界が開けたら
 現道の横にある
 三角形になった
 旧道の跡に出ました。
 現道は旧道を
 掘り下げていったようです。
 
 旧道跡の先まで行って
 隧道の方を写してみました。
 こっちからじゃ
 どこに旧道があるのか
 よく分かりませんね。

[2018年1月現在]

岐阜県道94号線は、岐阜市から美濃市を結ぶ県道です。
今回の廃道は、長良古津にある大蔵山と長良川の間にあります。
1947年の地形図には隧道は無く、1968年の地形図には隧道が描いてありますので、
この間に旧道になったようです。
現在は、下流の千鳥橋で長良川を渡りますが、戦後までは渡し船を使っていました。
常夜灯と彫られた石碑の側には、灯台の役目を果たす常夜灯があったのかもしれません。
石碑には「薬王本舗 岐阜名所鏡岩 名山大蔵山 岐阜県?川原町 六 篠田医院」
「常夜燈 岐阜名所土仏 名山大蔵山 六 篠田薬局所」とあります。
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