【国道156号線-廃洞門群】後編
富山県と岐阜県の県境の近くに御母衣湖(みぼろこ)というダム湖があります。
その湖畔に近年廃止された洞門とトンネル群があります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 御母衣湖の湖畔を通る国道156号線は、
 小さなトンネルと洞門で通過していきます。
 そんな所に存在する
 ロードマップに何気なく描かれた旧道。
 しかしそこは、中々に変化のある
 味のある廃道でした。
 さて次は、真っ暗な
 廃トンネル群を通ります。


 50キロも出せる道には見えないです。
 だって目の前のトンネルはカーブしてるし、
 ちょっと恐そう。
 さて、もうすぐ最初のトンネル
 「福島保木3号トンネル」です。
 
 「福島保木3号トンネル」の中です。
 照明が死んでいるので真っ暗。
 所々に明かり取りの窓が開けてあります。
 何だか、ヨーロッパの遺跡みたい?
 
 この写真は割と明るく写 っています。
 トンネルと洞門の中間みたいな景色。
 でもまだ真っ暗なトンネルが続きます。
 お先真っ暗です。
 

 廃トンネルってけっこう恐いです。
 走ってても、進んでないみたいな感覚がして
 混乱してしまいます。
 自転車に強力なライトを付けて来たのですが、
 全然明るくありません。
 とりあえず、
 出口をめざして走るしかありません。

 

 「福島保木3号トンネル」を抜けました。
 で、振り返って撮影。
 明るい所と暗い所が交互にあるのって、
 現役時代も通りにくそう。
 これじゃ、捨てられるのも納得?

 

 この辺は落ち葉や石がころがっていて
 ちょっと廃道っぽいです。
 次の「福島保木2号トンネル」が見えます。
 それと、また鉄骨の構造物です。
 緑色と赤色と交互に設置されています。
 設計者のこだわりなのか?

 
 「福島保木2号トンネル」は短くて
 あっという間に通過。
 この写真は通り抜けてから写したものです。

 なんかこれってトンネルの名札みたい…
 
 今だに片側交互通行中。
 徐行も自己主張がはげしいです。
 こういうのって、走行中に見てると
 ぶつかっちゃいそう。
 今となっちゃ関係ないけど。
 でも、なにげに工事の看板があります。
 「片側交互通行」って言われてもね…
 忘れ物の看板でしょ、これ。
 
 3号・2号とくれば次は
 「福島保木1号トンネル」です。
 ここはそんなに暗くありません。
 ここを抜けると廃道区間は終わりです。

 入ってきた所と比べると、
 この辺は廃な雰囲気があります。
 こちらは、開通当時の物なのでしょうか?
 だとすると昭和30年代の中頃という事です。
 
 トンネルを抜けて、「福島保木1号トンネル」を
 正面から撮影してみました。
 よく見ると、「大型すれちがい注意」の上に
 扁額があります。
 でもちょっとしょぼいです。
 見にくくなったので、左側にもうひとつ
 名札を付けたのでしょうか?

 それにしてもこのトンネル、
 あっさりデザインで、無表情な感じです。
 
 新しいトンネルと比べてみると
 けっこう、酷な道の雰囲気があります。
 なんかちょっと無気味な感じすら…
 でも古い隧道ほどじゃないけど、
 それなりに昔の国道らしさが残っていて
 当時の姿が偲ばれます。
 
 少し進むと、現道との合流地点に着きます。
 ここはしっかりと通行止されています。
 真ん中に写っているのは今回の探索に使った
 マウンテンバイクです。
 それにしても、いい〜ロケーション。
 来たかいがありますね。
 それじゃ、廃洞門&廃トンネルを通って
 帰ります。

[2004年6月現在]

廃道のすべてが人工物で構成された、まるで建築物のような道でした。
そんな無機質な空間と周りの豊かな自然とのギャップは、まんま人間と自然のギャップのようでもあります。
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