【岐阜県・県道52号線-板取川廃道】
岐阜県・県道52号線の旧道と旧々道です。旧道橋が取り壊されるので急きょ見て来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 よく通ってる道なので、
 ここに旧道橋があるのは知ってました。
 でも、そんなに古そうじゃないので、
 いつもスルーしてました。
 そんなある日、橋が解体されてるのに遭遇。
 これは早いとこ見てこなくちゃ。

 場所は岐阜県関市の板取の
 県道52号線に架かる
 牛渡橋の横にあります。
 いかにも旧道橋って感じですが、
 解体中です。
 今日は日曜日だと言うのに
 河原では重機が作業中です。
 
 もうちょっと視線を右に振ると
 左岸に延びる道が見えます。
 これが旧々道でしょう。
 自信を持って断言出来ません。
 (そこを自信たっぷりに言うなって?)
 まあ、道筋から見て旧々道に
 間違い無いでしょう。
 立派なロックシェードもあるしね。
 あのあたりは「保木口」という地名です。
 「保木」とは崖崩れの多い
 場所に付けられる地名だそうです。
 
 そんな危ない所を避けるためか、
 旧道は橋で対岸の平地に逃げてます。
 安全にはなったけれど、
 通り辛くなってしまい、
 新しい橋で線形改良されました。
 しばらく旧道橋は放置されてたけど、
 今日、通り掛かったら
 工事の足場が組まれてて
 看板に撤去工事と書いてありました。
 
 旧々道の探索に行く前に
 旧道橋を見て行きましょう。
 どんな風に解体されてるかと思えば…
 …アスファルトが剥がされてる。
 一列に穴が開いてるのは
 路面のコンクリを砕くためですか?
 親柱に銘板が残っていて
 達筆な字で「牛渡橋」とありました。
 2橋とも同じ名前ですが、
 旧道橋は消える運命です。
 
 さて、旧々道はどんなでしょう?
 がっちりとシャットアウトされてます。
 落石のために迂回してって書いてあるが
 迂回の為の橋が無くなったら、
 もっと現道寄りから
 通行止めされるのだろうか?
 レポートを書いてる時点で
 探索より4ヶ月ぐらい経ってるので、
 すでに結果は出てるのだけどね。
 
 ゲートの向こうは廃道の景色。
 路肩には色んな看板があります。
 「カーブ注意」と
 温泉旅館の「すぎ嶋」の看板です。
 カーブミラーが微妙な位置で、
 役に立ってるのか、はなはだ疑問です。
 崖崩れポイントなのか、
 ネットが張られてます。
 

 車も人も通らないからなのか、
 荒れてまいりました。
 でも、思いの外落石が無い。
 かたずけられてるのか?
 路面を汚してるのは
 ほとんどが落ち葉だ。

 
 やって来ましたロックシェード。
 金属製の頼りになる奴です。
 ふと思ったのですが、
 旧々道のこの部分だけにあるのって、
 この上の崖が他より危ないって訳?
 地形図で見ると、
 ここらが一番急斜面になってます。
 
 こんな所に銘板が付いてます。
 昭和50年3月完成ですって。
 その下に塗装記録表ってのがあるけど、
 塗装されたのが平成9年10月です。
 今年は平成25年なので16年前だね。
 旧道化した後で塗られたのでしょう。
 もう剥げてるけど…
 
 ロックシェード本体は・・・
 何だか華奢だよ。
 崖側の柱が側溝の上に立ってるけど
 これで大丈夫なモノなの?
 強度的に。
 まあ、40年近く壊れもせずに
 道路を守ってるので
 これで問題は無いのでしょう。
 
 ロックシェードの向こうも
 同じ様な景色が続きます。
 そう言えば今までスルーしてたけど、
 紅葉が綺麗です。
 紅葉っていうか、黄葉ですね。
 山が黄色く彩られてます。
 探索にはいい季節です。
 
 振り返ってみても
 綺麗な秋の景色です。
 まさに「廃景」という感じ。
 
 さらに進んで来ました。
 これは帰りに撮った写真なので
 橋の方を向いてます。
 紅葉に包まれるようです。
 これはちょっとした穴場ですね。
 
 なんて言っている内に探索終了。
 先の方に、
 A型バリケードが置いてあります。
 その向こうには民家があって、
 旧々道は生活道路として活躍してます。

[2012年12月現在]
 
 「すでに結果は出てる」なんて
 書いてはみたものの、
 実際に自分の目で確認したくて、
 現地に来ました。
 ああ、無くなってますねぇ。
 しかも、残った橋台が
 きれいに補修されてる。
 なんの為に?
 
 旧々道のバリケードの側は
 ご覧の通りです。
 やっぱり手前で通行止めされてる。
 っていうか、これ必要なんだろうか?
 橋の跡の手前のガードレールで
 じゅうぶんだろうに
 念の入った事ですね。
 
 12月に行った時は、
 雑草のおかげで気が付かなかった
 旧線形部分を発見。
 上の写真の左側のガードレールの外に
 アスファルトの路面と、
 各種看板と標識がありました。
 何でこんな目立つ物を
 見落としてたんだろう?

[2013年3月現在]

崖っぷちに造られた旧々道と、それを迂回する旧道。
新たに造られた、新・牛渡橋の為に旧道橋は撤去されてしまいました。
新しい橋が平成22年10月竣工なので、解体まで2年以上経ってるわけです。
今まで解体の予算が付かなかったからでしょうか?
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