【岐阜県白川村-ダム建設用トンネル跡】
それは岐阜県の白川郷の南、鳩谷ダムの上流側にありました。
国道156号線からちらっと見えたのは、まぎれもなく廃トンネルの姿。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 ダム湖沿いの
 何気ない国道を通ってた時、
 まさかこんな場所に?
 ってトコロにトンネル発見!
 これは近くで見てみなければ♪

 国道156号線から見えた立派な「鳩谷ダム」
 「はとがや」と読むそうです。
 そのダムを過ぎて、なにげに横を見たら…
 あれ?
 黒っぽいモノが・・・
  トンネル?
  トンネルだよね?
 引き返してよく見れば・・・
  トンネルだ!
 国道の旧道でもなさそうだし、
 鉄道だろうか? 森林鉄道かもしれないね。
 
 でも、こんな所に森林鉄道なんて通 ってた?
 もしかして新発見か??
 なんて思ったけど、
 これって何か変。
 こんな三角形の部品で
 ポータルを押さえてるなんて初めて見た。
 しかもポータルは豪快に割れてるし。
 鉄道か旧道かなんて以前に
 これって本当に隧道なの???
 扁額も銘板も無いし・・・
 
 ヘンなのは外だけじゃありません。
 中は真っ暗かと思ったら、
 明るいですよ。
 明るい所と暗い所が交互にあるので
 縞模様になってる…(´Д`)
 っていうか同心円?

 取り敢えず入ってみましょう。
 下は固い路面かと思ったら
 どろどろで足がずぶりと沈みます。
 
 何で明るいのか不思議だったけど
 その理由はこれ、
 天井に開いた“窓”のためだった。
 窓? ですか?
 しかも金属製の枠まで付いてる。

 …あ〜 どこかでこんなモノ見たなぁ…

 あ! そうだ! ホッパーだ。
 鉱山なんかにある
 鉱石を落として運ぶアレに似てますよ。
 
 と…言うことは、
 何かの建設のために造られた施設な訳ですね。
 こんなモノが必要になる程の建築物と言えば
 やはり「鳩谷ダム」しかありませんね。
 コンクリートを造るトンネルなのでしょう。
 八百津の丸山ダムにも
 骨材プラントというのが残ってるので、
 これもそんな感じのモノなのかも?
 トロッコを使って材料を運んでたのかな?
 でも“窓”の間隔が広いので、
 ベルトコンベアでも使ってたのかもしれませんね。
 
 トンネルの上に来ました。
 土が乗ってないのでトンネル丸出しです。
 でも、落ち葉が積もって土になろうとしてる。
 穴からのぞいてみたら中が見えた。
 こんな所に落ちたらお尻がつかえそうだ( ̄ω ̄)
 上に土は乗ってないけど、
 横には山の斜面があるので、
 横からの圧力で、いつか壊れそうだ。
 
 さて、反対側はどうなってるんだろう?
 反対側の坑口からの光が見えなかったので、
 塞がれてるかもしれません。
 どのくらいの長さがあるのかわからないので、
 国道脇の斜面に注意して南下しました。
 200mぐらいで反対側の坑口発見。
 画面左の電柱の右横の黒いのがそれです。
 知らなきゃ絶対見逃しそう。
 では、さっそく行ってみよう。
 と… 道を渡る時は車に注意してね。
 
 国道を横断して、
 山の斜面をちょっと上がって来ました。
 ちょっとのはずが
 思いのほか苦労した。
 微妙に荒れた斜面で歩きにくいです。
 で、トンネルです。
 埋まってますねぇ。
 こちらはやけにあっさりだけど・・・
 崩れちゃったんだろうか?
 他にもトンネルがないかと思ったが
 見付からなかった。
 
 隙間があるけど狭くて入れません。
 なので、カメラを突っ込んで撮影。
 写した画像を確認すると…
 うほっ(°ε°) 詰まってる。
 なんか、いっぱい詰まってる。
 これは… 一斗缶だ!
 ダム工事のさいに使った物だろうか?
 これでトンネルを塞いでるみたいです。

 でも・・・これって・・・
 不法投棄だよねぇ・・・

[2008年4月現在]

現時点では、このトンネルが本当に、鳩谷ダム建設に使われた物なのかは断定出来ません。
鳩谷ダムは1954年着工、1956年完成の発電用の重力式コンクリートダムです。
鳩谷ダムや御母衣ダムのある庄川は、17のダムが造られており、
かつてダム建設に伴う補償の為に建設された「百万円道路」が、現在の国道156号線です。
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