【福井県・大野市-であい橋】
九頭竜湖の北側を通る、県道127号線沿いの石徹白川に架かる、大きな吊り橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 九頭竜湖の北側がよさげだったので、
 何気に通った県道に
 思いもよらぬ大きな吊り橋があった。
 事前情報が無かったのでビックリ。

 県道を走っていて、
 ちらっと見えた吊り橋。
 慌てて戻ってみれば、
 何とも立派な橋です。
 トラス補剛の頑丈なヤツですよ。
 下を流れるのは「石徹白川」です。
 「いとしろがわ」と読みます。
 
 こんな立派な橋が架かるのは
 「和泉前坂家族旅行村」という
 キャンプ場です。
 橋を渡った先には
 オートキャンプ場があるそうです。
 

 なので車も渡れる
 頑丈な吊り橋なんですね。
 何人以上渡れませんなんて
 ケチな事は言いません。
 アンカレージは道路脇にそびえ立っていて
 結構な圧迫感があります。
 まるで「門」のようだ。

 

 圧迫感があるからなのか、
 両サイドに絵が描いてあった。
 自転車に乗るファミリー。
 家族旅行村だから?
 イラストのタッチが佃公彦みたいだ。

 
 反対側は花とかの絵です。
 福井県の件の花のスイセン
 みたいです。
 しかし、剥げちゃってますねぇ…
 こうなると、修復するより
 書き直した方が早そうだ。
 

 親柱じゃなくて、
 高欄の一部に銘板があります。
 「であい橋」
 無難な名前です。

 
 橋桁はアスファルト敷き。
 頑丈そうです。
 実際まったく揺れません。
 揺れないなら
 アーチ橋でもよさそうですが、
 キャンプ場だけに、
 ソフトな雰囲気にしたかったのかも?
 補剛トラスなんぞがある時点で
 充分ハードな感じなんですがね。
 

 大きな吊り橋だけあって、
 ケーブルバンドも特大です。
 でも、意外な事に
 メインケーブルが1本だけです。
 他の大きな吊り橋では、
 3〜5本ぐらい使ってるのにね。

 
 特に吊り橋を渡ってる感慨も無く
 対岸に到着。
 時期的に営業してるはずだけど、
 お客がいない。
 
 こちらのアンカレージには
 何も描かれてませんでした。
 これはブリッジソケットって言う
 メインケーブルとアンカレージを
 繋ぐ部品ですが、大きなものです。
 
 ソケットを留めてるボルトが
 また特大です!
 測ってはいないのですが、
 直径が15cm以上あるかも?
 ボルトに刺さってるピンも
 ちょっと他では見ない大きさです。
 メインケーブルが1本なので
 こんなに大きな部品が必要なのでしょう。
 
 それでは裏側です。
 補剛トラスと言うより
 普通のトラス橋のようだ。
 っていうか、へたなトラス橋より
 複雑そうですよ。
 
 補剛トラスは
 橋台に載ってます。
 ガッチリです。
 そう言えば耐風索が無いけど、
 橋桁が重いので必要無いのでしょう。
 

 おや。こんな所に銘板が…
 「であい橋 1992年3月 和泉村」
 「道示(1990)二等橋」
 「制作 株式会社宮地鐵工所」
 と書いてあります。
 21年前に出来た橋なんだ。

[2013年5月現在]


銘板にあった「二等橋」とは、「鋼道路橋設計示方書」により定められた
活荷重が14トンの橋の事です。
1994年に改訂されて、A活荷重(二等橋相当)、B活荷重(一等橋相当)
と言う区分けになりました。

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