【静岡県・天竜水窪-鮎釣橋】
静岡県浜松市天竜区を走る国道12号と集落を結ぶ吊り橋のひとつです。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 佐久間ダム方面から
 国道473号・152号を通り
 水窪川沿いを北上すると
 国道沿いに3つの
 吊り橋があります。

 473と152の分岐点にある
 大井橋を渡り、
 東にぐる〜りと回り込んで
 しばらく走ると着きます。
 ここはよく目立ちます。
 橋へはカーブミラーの所から
 下りて行きます。
 

 橋は金属製、橋脚はコンクリ製の
 立派な物です。
 薄い黄色で上品な仕上がりです。
 トラス構造の主塔には、
 扁額が掲げてありますよ。
 「鮎釣橋」
 命名した人が釣り好きなのかな?

 
 実際に水窪川では
 渓流釣りができるそうです。
 階段を下りて
 橋の正面に来ました。
 扁額の文字が下手なのは
 ご愛嬌か?
 
 振り返って階段を見ると
 階段はアンカレージの上を
 通ってます。
 
 床板は鉄板で頑丈そうです。
 揺れ方は普通ですね。
 左右はネットが張ってあるので
 物を落とす心配は無いです。
 さすがにここからの
 鮎釣りは無理そう。
 
 下の鉄板をよく見れば、
 広いのと狭いのを
 互い違いに並べてあります。
 この方が丈夫になるから?
 
 下を流れる水窪川です。
 これは下流を見てます。
 もう解禁日を過ぎてるはずですが、
 釣り人の姿は無いですね。
 画面左の建物は、
 砂利を扱う会社の物です。
 
 対岸にも階段があります。
 そのまま森の中に
 道が続いてるようです。
 
 正面の階段以外にも
 左側にも道があります。
 地図を見ると、
 山の上の集落まで繋がってるのは
 こちらの道のようです。
 そこから写すと
 主塔やアンカレージの
 位置関係がよく分かります。
 
 正面の階段を上がって
 アンカレージの上に来ました。
 その階段には苔が生えて
 滑りやすくなってます。
 注意しないと滑り落ちますよ!
 
 そこから見上げると
 登山道のような
 階段がずっと続いてます。
 この道は地図に描いてありませんが
 集落まで通じてるのでしょうか?
 さすがに調べる気には
 なりませんが…

[2017年7月現在]
 
 最後に下から見た写真です。
 残念ながら現在は、
 この位置からの撮影は出来ません。
 この場所が民家の敷地内で、
 以前は空き家だったので
 撮影出来ましたが、
 現在は新しい住人が居ます。
 ちなみにこれは7年前の撮影です。
[2010年10月現在]

天竜川と水窪川に挟まれた尾根には、集落が点在しています。
そこから国道に出る為の道に、4本の吊り橋がありました。
その内の1本、「王台橋」は撤去されてしまいましたが、あとの3本は何とか残っています。
利用者は居ないだろうと思われますので、残りの橋も存続が危ぶまれます。
ちなみに「鮎釣橋」の「鮎釣」は、この周辺の地名です。

Minekoのお散歩~Again~」のMineko様より貴重な情報をいただきました。
「鮎釣橋は当時古河鉱業が運営していたと思われる
大井鉱山への通勤路の一種としてかけられたものではないかと思います。
鮎釣橋から少し下流の平和村への登山道入り口付近の対岸にありました。
鮎釣橋の先には気田発電所の落筏路があったので、
後に林業と電力会社が管理していたと思います。現在は中電が水路管理で利用していますよ」
この地方の産業史が垣間見えるようです。
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