【長野県・大桑村-赤彦吊り橋】
長野県大桑村を流れる阿寺川の景勝地、阿寺渓谷に架かる木造吊り橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 紅葉の名所としても知られる阿寺渓谷には、
 かつて森林鉄道も通っていて、
 今でも鉄橋が残ってます。
 阿寺川の清流は「阿寺ブルー」と言われ、
 アクアブルーの流れは実に綺麗。

 国道19号線から
 「阿寺渓谷入口」交差点を曲がり
 阿寺川を遡って行くと
 広い駐車場があります。
 そこの上流側に歌碑があり、
 その向うに吊り橋が架かってます。
 

 橋は道路より
 一段低い所にあります。

 ここから遊歩道の始まりです。

 
 こんな看板があって、
 「吊り橋リニューアル」
 とあります。
 橋が架け替えられたようです。
 地元の木材を使ったそうな。
 お名前募集中ですって。
 

 さて、木造の橋は
 どんなもんでしょう?
 主塔が丸太で組まれていて
 いかにも“手作り風”な吊り橋です。

 
 かと思えば、
 メインケーブルがやけに近代風だ。
 こんなパーツは初めて見た。
 観光地の橋だけあって、
 何気に丈夫に作ってあります。
 

 リニューアルの割には
 主塔が古そうだけど…
 さっきの看板に
 古い電柱を再利用とあったので、
 古色蒼然としてるんだ。
 おかげで補強の板がすっごい
 目立ってる。

 
 橋から見る阿寺渓谷は、
 なかなかに綺麗です。
 水の色が普通に比べて
 青っぽいのが分かります。
 

 対岸に渡ると、
 遊歩道が森の中に延びてます。
 少し高い所から見ると、
 い〜い景色です。

 
 主塔の足元を見ると、
 橋桁よりも下の地面に立ってます。
 主塔と言うより
 やぐらと言う雰囲気だ。
 江戸時代からあったかのよう。
 (それは大げさだ)
 
 この森に埋もれる感じが
 たまらないですね。
 金属製の橋じゃなくてよかった。

[2011年11月現在]
 
 2016年10月に再び来ました。
 「リニューアル看板」の
 内容が変わってた。
 橋の名前は「赤彦吊り橋」に
 決定したようです。
 なので、今から応募しても
 手遅れですよ。
 
 前回より5年経ってますので、
 新しい木材も
 馴染んでるみたいです。
 
 大勢の人が歩いて
 板がすり減ってますね。
 左右のネットも
 錆が出てるようだ。
 

 裏も見て来ました。
 裏側も全て木製です。
 こんなんでも
 人数制限は無いみたいだけど、
 橋の上で暴れちゃいけませんよ。


[2016年10月現在]


「赤彦吊り橋」は全長25m、川の底からの高さが8.21mだそうです。
大桑村観光協会のサイトには「平成20年から23年にかけては、
阿寺渓谷エコくらぶ会員の協力を得て、古い吊橋を修繕し、
安全な吊橋に蘇らせるとともに、遊歩道の整備を行いました。」とあります。
赤彦吊り橋の“赤彦”とは、明治から大正にかけて活躍した、歌人・島木赤彦から来ています。
1枚目の画像の歌碑には、島木赤彦と伊藤左千夫の詠んだ歌が刻まれています。

道ネタ「橋梁」TOPへ…