【愛知県・県道33号線-戸越峠廃道】
愛知県瀬戸市から豊田市を通る県道に見付けた廃道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 峠の東側にある九十九折には、
 かつて峠越えの道がありました。
 それは、沢沿いを通る
 大変そうな道筋で・・・
 【周辺図】も確認だ。

 「戸越峠」を越えて
 幾つものカーブを曲がると
 怪しい分岐があります。
 落ち葉に埋もれた坂道が
 沢沿いに延びて行きます。
 この画像で見ると
 分かりやすいんですが、
 県道からだと見落とすかも?
 
 車1台がやっとな狭い道です。
 左側に沢がありますが、
 水の量は少ないです。
 今は冬なので雑草が枯れてますが、
 夏には植物で埋もれてそう。
 
 明治旧道なのに
 歩きやすくてラッキー
 って思ったら、道が崩れてた。
 どうやらこの下を流れてた川が
 旧道を削ってしまったようです。
 まだ先に道がありそうですが、
 旧道は潰されてるので、
 これ以上たどる事は出来ません。
 
 旧道は途切れてましたが、
 ちゃんと行く事は出来ます。
 1枚目の画像の
 右上に写っていた橋から行けます。
 橋の前には車が1台くらい停められる
 スペースがあります。
 
 1車線分はある道を上がって来ました。
 ガードレールもあり
 県道の旧道っぽく見えますが
 この道は旧道ではありません。
 砂防ダムの為の道です。
 本物の旧道はこの下ですが、
 この道に潰されていそうです。
 
 道は砂防ダムにぶつかって終了。
 ダムが立ちふさがって
 もう進めません。
 しかし、旧道はこの向こうに
 続いているはず。
 なんとかダムを越えねば。
 

 横の斜面からなら行けるかな?
 そう思って上がれそうな所を
 探していたら
 何か道っぽいものを発見。
 よく見たら踏み跡がありますよ!
 こんな所に人が通ってるの?
 画面の中央にあります。
 取りあえず、使わせてもらいましょ。

 
 ダムを越えて今度は下に下ります。
 道はどこにある?
 さっきの踏み跡は
 途中で向きを変えて
 斜面を上がって行ってしまった。
 あ、でもここから行けそう。
 ダムのすぐ裏側から下りれますよ。
 
 さあ!ここからが旧道だ。
 ・・・どこに?
 川の流れの向こう側が
 道っぽいけど
 これが旧道?
 
 川岸の少し上が
 道に見えなくもない…
 これが道と信じて
 歩いて行きましょう。
 そうしたら信じられない物が
 落ちていたよ。
 まだ新しいスニーカーが落ちてた。
 こんな所に人が来てるの?
 
 川には水がほとんどありません。
 渓流なんてイイものじゃない。
 荒れてます。
 途中で谷が2つに分かれますが、
 旧道は北側の谷の方です。
 
 川はずっと上りになっていたけど
 いきなり急角度になった。
 ここからは、
 旧道は踏み跡のような
 感じになってしまった。
 ほ…ほんとにこれ、旧道なんかな?
 

 明治時代にあった道なので
 人間が通るだけの
 山道のような道だったのかも?
 谷は倒木で埋められて
 もうこれ以上行けそうも無いです。
 目の前の林を抜ければ
 現道の近くに出るはず。


[2019年1月現在]


戸越峠を越える県道33号線は、瀬戸の産業を支えてきました。
県道が現在のように整備される前は、物資を運ぶ索道がありました。
大正14年に開通した尾三索道により
峠の西側の藤岡からは陶土や薪を、瀬戸からは日用品を運んでいました。
県道が整備されるまでの10年間の運行でした。
索道で物資を運ばなくてはならない程、戸越峠は難所だったのでしょう。

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